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2011年 04月 20日 ( 1 )

昨日、カルポートで


中西繁展 「廃墟と再生」


という展示会を見てきました。
(無料でした)

ずっと釘づけ、食入るように見てしまいました。こんなに長時間画を見たのは初めてです。
作品は大きいモノで6m以上あり、それでいて凄く繊細で緻密な作業を積み重ねた圧倒的な画で、ヨーロッパの街の風景、日本の町、廃墟の島、アウシュビッツ、チェリノブイル、戦場・・・など、どの作品も私の心に突き刺りました。
動き出しそうな風景、雨に濡れ反射する街、流れる光、空の青さ、錆びた金属、悲しみが染みているようなコンクリート・・・・。どの画も力強さとデリケートさが共存しているように感じました。


戦争や原爆・原発により破壊された街、世界中にある負の遺産を見て何かを感じ取って欲しいです。私達は今も「負の連鎖」「負のスパイラル」の中で暮らしている事実を受け止め、何かを考えて欲しいです。

中西さんも書いてますが、海外を旅していると古い建物や道具、昔ながらの文化や習慣を継続して生活している人々が沢山居ます。何百年も前の建物に住んでいる人達なんて珍しくありません。
私の大好きな開高健さんはロンドンの街に並ぶ何百年前も前の古い建造物を眺めながら、馬に乗って街を巡回する警察の横で、古いロンドンタクシーのガラスを手動で下げながら、
「継続していることに、古くなることに、彼等は誇りを持っている」
と言っていました。
それに引き換え日本は解体・再建・使い捨ての文化です。80年前の家に住んでいるだけで、昔のライフスタイルを取り入れてるだけで、TVの取材が来たりします。日本は文化や習慣、風習までも継続することを止めてしまい、今では家の壁を直すことの出来ない父親と梅干を作れない母親があたり前、「普通」になっていますが、こんな国の方が圧倒的に少ないんです、世界を見たら。


平日の昼間にも関わらず多くの方が来場されてましたが、その殆どが50~70代の方でした。
もっともっと多くの方に、特に10代20代30代の若い人達に是非見てもらいたい作品でした。

150万人以上が殺害されたアウシュビッツ。
チェルノブイリでは3万人以上が死亡、その内38%が自殺。原発事故の処理作業に従事した作業員17万4000人が生存しているが、5万人は何らかの障害を抱えている現実。
そして福島・・・・。

そんなことを考えながら画を見ていると涙が出てきました。
でも横のブースに並ぶヨーロッパの街並みを見ると、心が落ち着きました。



見終わった後、私は

「よし!」

と何か踏ん切りがつきました。
その

「よし!」

が、なんなのか自分でも分りませんが、何かのきっかけを貰ったと感じています。

一人でも多くの方に見て貰いたいと思った展示会でした。
是非皆さんも!




それぞれの人生。
全てのきっかけは外から来ます!
by unsane001jp | 2011-04-20 05:53 | コラム